タイムファイヤーの英語を読み解く
『未来戦隊タイムレンジャー』29~30話にて、タイムファイヤー/滝沢直人に向けられた英語のアナウンス。
長年気になってた「何言ってるのアレ…?」を解消すべくちょっと頑張った(半ば自分用の)まとめ記事。
『未来戦隊タイムレンジャー』の28~30話は、新メカ「ブイレックス」と、新戦士「タイムファイヤー」の誕生を巡るエピソード。
タイムファイヤーの変身アイテム「ブイコマンダー」が発した流暢すぎる英語アナウンスの内容を、直人のリアクションと共にまとめていきます。
自分の英語は高校時代がピーク、という程度なので、聞き取りミス、誤訳があるかもですが、ご容赦ください。
(29話部分は、YouTubeにあった「胡散臭い英語字幕付き動画」でカンニングしているので、ある意味確度高いですが…。)
※ここからは下記のように記載していきます
- 『』:英語アナウンス
- ():日本語意訳
- 「」:直人の台詞
29話『炎の新戦士』
起動編
暴走する巨大恐竜メカ「ブイレックス」の制御装置の争奪戦。
滝沢直人はゼニットの銃撃を受け、咄嗟に抱えていた制御装置を盾にする。
その時、制御装置が光を放ち、機械音声のアナウンスが流れる。
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『Now, I'll start-up. Put your left hand into the box.
(起動しました。左手を箱に入れてください。)』
「何だ、左手入れろって…こん中にか?」
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この時の制御装置は一升瓶の箱くらいのサイズ感で、確かに筒状の構造になっている(角ばったマカロニみたいなイメージ)。
直人が左腕を差し込むと、制御装置は変身ブレス「ブイコマンダー」に姿を変え、更に喋る。
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『"V-COMMANDER" mounted, "V-COMMANDER" mounted.
I'll record your voice. Input a start-up code "TIME FIRE", "TIME FIRE".
(あなたの声を記録します。 起動コード"タイムファイヤー"、"タイムファイヤー"を入力してください。)』
「ナビゲーション付きとは親切だな。」
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制御装置自体がただの金属の箱にしか見えないのを考えると、確かに親切。
必殺技(タイムファイヤー)編
未知の戦士、タイムファイヤーに変身した直人。
同じく制御装置を探しに来ていた武器商人・ハマーを「練習台」と称して圧倒したところで、再びブイコマンダーが喋る。
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『Final mode "D-V REFREEZER" stand by. Now, you can press-freeze it.
(ファイナルモード"DVリフレイザー"待機中。圧縮冷凍可能です。)』
「圧縮冷凍…?なんだか知らないが了解。」
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Press(押す、圧し潰す)+freeze(凍る、凍らせる)で「圧縮冷凍」。
直訳といえば直訳だが、ほぼ固有名詞の「圧縮冷凍」を瞬時に把握する辺り流石である。
そして初戦を終えて、ブイコマンダーから今回最後の一言。
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『Press-freeze completed.(圧縮冷凍完了しました。)』
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余談
「なんだか知らないが」発言の通り、直人はこの時点で「圧縮冷凍≒コールドスリープ」という実態を理解していない。
確かに、剣で滅多切りにしたうえ大爆発した怪人が、ソフビ大になって冷凍保存されているとは、なかなか想像しづらいところ。
「タイムレンジャーは怪人(ロンダ―囚人)を討伐しているチーム」という、ユウリたちにすればとんでもない誤解は、作中時間で丸1ヶ月経ってやっと解消される(32話「犯罪者を救え」)。閑話休題。
30話『届け炎の叫び』
制御編
再び街で暴れるブイレックスを制御しようとするタイムファイヤー。
ブイレックス本体への接近を感知してか、再びブイコマンダーが喋り出す。
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「ブイレックス!お前は俺のもんだ!」
『V-REX check, V-REX check. Voice input system on, go ahead.
(ブイレックス確認、ブイレックス確認。 音声入力システム有効、入力してください。)』
「声で命令するってことか。ブイレックス、止まれ!」
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恋愛ゲームの広告みたいな台詞でブイレックスに迫る(語弊)タイムファイヤー。
ところがこの時、ブイレックスは密猟者・マスターハンターのリモコンで操られており…
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「ブイレックス、聞こえないのか!」
『Error, the receptive system is disturbed.
(エラー、受信システムが妨害されています。)』
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問題があるのは受信側=操作アンテナを取り付けられたブイレックスなので、かなり的確なエラーメッセージである。
それに気づいたタイムファイヤーがコントロール装置を破壊すると、ブイレックスの動きが止まる。
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『You can control it.(制御可能です。)』
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巨大戦編
タイムファイヤーの命令のもと、マスターハンターを圧倒するブイレックス。
ブイコマンダーは満を持して、最強フォーメーションのアナウンスを告げる。
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『Input transform code "VOICE FORMATION", go ahead.
(変形コード"ボイスフォーメーション"を入力してください。)』
「…ブイレックス!ボイスフォーメーション、ブイレックスロボ!」
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ここまでくると慣れてきたのか、サクサクとアナウンスに従うタイムファイヤー。
DX玩具でも画期的だった完全自動変形を経て、『タイムレンジャー』3体目のロボ、「ブイレックスロボ」が爆誕した。 (流石にプロバイダスはノーカンで…。)
必殺技(ブイレックスロボ)編
ブイレックスロボが一通りの技を出し切った頃、〆の圧縮冷凍アナウンスが入る。
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『Press-freeze laser "MAX-BRIZZARD" stand by.
(圧縮冷凍光線"マックスブリザード"待機中。)』
「よし…マックスブリザード!」
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実はタイムレンジャー側の装備にはなかった「光線」による圧縮冷凍攻撃。
しかし、元々圧縮冷凍は刑務所の収監システムの一部だったはずだが、時間移動実験用メカだったブイレックスにまで圧縮冷凍機能が搭載されているのはいったい何なのか(そもそもGゾードといい、何故こんな物騒なモノを時間移動実験に使う必要があったのか。武装やエネルギー炉を移動させる実験なら、自ら暴れまわる危険物じゃなくてもいいじゃん!)。
リバウンドのリスクがある以上、囚人以外にホイホイ使えるものでもないハズ…謎である。。
おわりに
以上9回の英語アナウンス。
あくまで作中の「台詞」であり、玩具の機能にもないので、ググってもTwitterで調べても答えは出てこない。
YouTubeの無料配信の時に思い立っていれば、コメントや字幕機能にも期待できたのに、今回は「東映ニコニコチャンネル」の配信がきっかけ。ニコニコのコメントには答えは見当たらなかった…。
それなら俺が聴き解いたろうじゃないか!という勢いで臨んだ今回。
ちょっと頑張った甲斐あり、長年の疑問に決着がついたのでありました。
やっぱり流暢な英語アナウンスは、意味が解ると楽しいもんですね~(プログライズキーで遊びながら)。
Case File. 8
2020. 6. 7.
*1:ここが聞き取れないとタイムファイヤーになれないポイント。
「I'll」以外はスムーズに聞き取れた。
*2:起動直後にもあった「I'll(=I will)」のヒアリングが最初の苦戦ポイント。
「record」辺り共々、答えを見るまで全然解らなかった…。
*3:「you can press freeze it」は結局カンニングするまで解らなかった箇所。
「please」か何かかと思った…。
*4:ここの「press freeze」ももちろん難儀した点。
そもそも「圧縮冷凍」=「Press freeze」という認識がなかったので、見当もつけられなかった。
*5:30話の英語は、後述の「receptive」以外、全体的に聞き取り易かった。
*6:30話の中ではこの「receptive」が一番のヒアリング難所。
「disturb」はGoogle音声入力がギリギリ聞き取ってくれたが、若干BGMと被る「receptive」は何度も聞き直してやっと納得できた。
*7:例文に出てきそうなシンプル文。
*8:最初の音声入力指示といい、30話のブイコマンダーは「go ahead」をよく使う。
*9:今度は「Press freeze」も知っているので楽勝。