大貧民の趣味ノート

趣味語りブログ。マイペースで更新。

『月面探査記』に見た"のび太達の本気"

映画ドラえもんのび太の月面探査記』の感想。

 映画館を出た直後、色々と語りたくてスマホのメモ帳に書き込んだものの、アウトプットには至らずお蔵入りになっていたものを1年越しに。

 

のび太とルカ

地味に印象的だったのが、ゲストキャラ・ルカとの交流。

ミステリアスな転校生として、のび太たちと出会うルカは、のび太のことを「のび太」と呼び捨てにする。

映画で交流するゲストキャラは、「のび太くん」「のび太さん」などと呼ぶ印象があったので、個人的にはかなりの意外ポイントだった。

のび太」「ルカ」と呼んで助け合い、笑い合い、涙しあう姿は、彼らが確かに「友達」「仲間」であったことを思わせる。

ルカの大人びた雰囲気も相まって、一味違う「のび太と友だちになった」姿を見せてくれた。

 

ひみつ道具の運用

これがまたちょいちょいガチ。

《スペアポケット》を「いざというときには道具を使って切り抜けて!」ではなく「いざというときにはポケットの中に逃げ込んで!(ドラえもんの《四次元ポケット》と繋がっていて、すぐに合流できるから)」と渡す辺りが特に印象的。(ポケモンの“テレポート”のような使い方である)

昔見た「ひみつ道具で能力バトル」みたいなSSを思い出す使い道。まさか公式で活用してくるとは…。

(スペアポケットを移動に使うのは大長編『ブリキの迷宮』でも“スペアポケットでドラえもんの元まで移動”を行っていたが、この時はのび太が咄嗟に思い付いただけ)

 

また、大長編でよく活躍する《ひらりマント》も無視できない。

敵のレーザーや電気ショックをひらりと躱す…というか跳ね返す姿は、さながら《聖なるバリア -ミラーフォース-》。

て、敵の悪党軍団が全滅っ…!!

 

さらに最終決戦では、普通にしても強そうな「ジャイアン+《声カタマリン》」の組み合わせを、超能力種族「エスパル」の力でさらに強化する鬼コンボを披露。

音響兵器で爆撃するかのような、“騒”快な活躍を見せていた。

 

歴戦のフォーメーション(?)

中盤、ウサギ怪獣と一戦交えるシーンにて。

ムービット達を乗せたアトラクションが落下するのを見るや、一斉にタケコプターで飛び出すのび太たち。

ドラえもんに投げ渡された《スーパーてぶくろ》を空中でキャッチし、見事にゴンドラを受け止める。

不慮のハプニングに対して、誰かかが号令をかけるまでもなく動き出し、流れるような連携で事を収める。

しかも騒動発生の直後。ルカを非戦闘員(!?)と判断し「危ないから待ってて!」と声をかけてから飛びたつ。

「歴戦の戦士」の動きは目を見張る他ない。『アベンジャーズ』でも観てるのかと思うほどのヒロイックな一幕であった。

 

ラストの展開について

カグヤ星の老人が「エスパル=ただの人間説」を語った辺りで「ラストに異説クラブセットを使い、カグヤ星で無事に暮らす」という予想には思い至った。

 

しかし実際には、カグヤ星を脱出した上で「異説化」することを選んだルカ達。

しかしせっかく《忘れろ草》で記憶修正までしたのだし、人間達の中で生き続けることもできたのでは…とも思った。

(一方で、今回1000年間にわたって追跡され続けていたことを考えると、あながち杞憂とも言い切れないのが怖い。ディアボロ亡き今、そこまでしつこく追ってくる敵もそういないだろうが…。

 

しかも異説クラブセットは「現実改変」というより、「パラレルワールド生成」に近い効果のひみつ道具である(バッジが外れた者は、異説世界を知覚できないばかりか、干渉もできないように見えた)。

つまり、一度バッジを外せばその瞬間、能力も不死性も復活してしまいそうなもの。

どうも根本的解決にはならないような気がしてならない。


久しぶりの映画『ドラえもん

最後に映画館でドラえもんを観たのは実に2001年、『のび太と翼の勇者たち』以来でした。

(パンフレットには、ワンダースワンやらゲームボーイカラー、辛うじてゲームボーイアドバンスソフトの宣伝が載っていた頃)

有名な小説家の方が脚本を手掛けたと聞いて、興味本位で観に行った本作。

 

予想を上回り、非常に楽しかったです。

ひみつ道具の使い方で小耳に挟んだ『ひみつ道具博物館(ミュージアム)』も、今度観てみたいな、などと思ったのでした。

 

Case File. 6

2020. 2. 29

 

 

改めて地上波で観て思ったこと:ゴダート将軍の演技力の事だけは、何も言うまい